ミーシャンのよんでみ亭 東海道五十三次めぐり(16)  
沼津から 原まで 1里半

二月逃げ月。日々刻々と過ぎて行きますが、みなさんお変わりありませんでしょうか?(けんおじ注:2005-02-15の脱稿です。)

いきなりですが、先ずお詫びから。
前回のサブタイトル 三島から原まで1里半 は 三島から沼津まで1里半 の間違いでした。重ね重ねの失態、相済まぬこってまことにどうも恥ずかしい次第であります。

では本題に入ります。
三島の旅籠で飯盛を頼んだ弥次郎兵衛・喜多八。
夜は更けいいところで、部屋に持ち込んだスッポンが逃げ出して喜多八に噛み付き大騒ぎとなりましたが、そのドサクサに紛れ前日から弥次・喜多に同道してました十吉がいなくなります。   
翌日十吉が消えたことに気づいた二人、財布を探ると金の代わりに石ころが。
すってんてんになった二人は腹をすかせてやっとのことで沼津を過ぎて千本松原へ。そこで行き会った田舎侍に、“ゴマの灰”に有り金残らずさらわれことを話して空の財布を百文で買ってもらい、なんとか原の宿へ辿り着きました。で、弥次の相変わらずくだらねえダジャレの狂歌。
    まだ飯もくはず沼津をうちすぎて
         ひもじきはらの宿につきたり

とりあえずソバでも食おうということに。

今くひしそばは富士ほど山もりに
         すこしこころも浮き島が原

原という地名は歌枕で知られた浮島ヶ原の略といわれております。またここいらから富士川までの海辺が万葉集で有名な田子の浦であります。

    田子の浦ゆ打ちいでて見れば真白にぞ
           不尽の高嶺に雪は降りける (山部赤人)

んん、よかでっしょ?格調が甦ってまいります。でもって広重の絵となります。
【原】〜朝之富士〜
原の冨士
 
あまりの偉大さに富士山は絵の枠から飛び出しております。海道の北側に大きく聳える霊峰富士。ですがじつは、この絵は次回の 原から 吉原まで3里6丁 のときのほうが適切かとも思います。東海道で富士山が最も大きく美しく見えましたのがこの両宿の間であったからです。手前の山は愛鷹山(あしたかやま)。
それはそうと広重の『東海道五十三次』には富士を入れ込んだ絵が6枚あります。
すなわち
川崎〜六郷渡舟〜」「平塚〜縄手道〜」「箱根〜湖水図〜」今回「〜朝之富士〜」次回の「吉原〜左富士〜」そして「由井〜薩埵(さった)峠〜」でありますが、この原のものが一番大きく描かれておりますので堪能されてください。鶴も2羽いてめでたいですね。

あ〜さてさて、恒例の『膝寿里』でありますが、これはまずい。まことにもって不届き千万な絵であります。大体からしてこの企画は暴挙でありますことは重々存じ上げておるところでありますが、56枚の続き物でありますがゆえに1枚抜けるということは画龍に点睛を欠くと言わざるを得ないと申せましょう。したがって、江戸近世風俗の研究という大義を貫く観点から筆者は敢えてこの絵をここに開陳いたしますが、筆者の忸怩たる思いをどうか深くお汲み取り頂きながら芸術的にご鑑賞いただければ幸いであります。ああ、またサイテ〜といわれそう。

原

   * はらのたつほど男根(へのこ)がたてば
     とうに志んきょ(腎虚)をするだろう *

 「此辺富士の裾の也
  名物の鰻有
  ま(?)ん葉の第一とぞ浮島ヶ原今は
  陰門のかたちに似たる小沼となる
  助兵衛志ん田(しんでん)といへるは
  いけずき*という馬の出所なり」
     
  *いけずき・・高校の古典で習った平家物語に出ていましたね。
         源氏方の佐々木某と梶原某が先陣争いをしたときに
         乗っていた馬。
         もう一方の馬の名は、するすみ。
         ・・なんと!覚えておりました。

  詞書/まづ口をちうちうとすい
     それからそろりそろりと   
     くじりまは志て志きりに
     おちつつゆきサ(・・・?)

    /ほんにさうだよ
     いそいちやァ
みにもかハにもな里ァ志ない

はァ〜、今回はカスレが多く読み取るのに苦労しました。目が弱くなったもんでルーペ片手にカスレ文字を追っていく。それを推敲した結果が「とうに志んきょをするだろう」・・ってか!
学問研究は苦労いたしますね。好きでなければできまっせん。

 今回はオリジナリティーがいまひとつでありましたね。また次回に期待を込めつつ、本日はこれまで。
                          亭主敬白

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| けんおじ | - | 10:31 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |









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