ミーシャンのよんでみ亭 東海道五十三次めぐり(58)  
庄野から 亀山へ 2里

    〜六道めぐり その4〜



秋も段々と深まりいい季節となりましたが、みなさんには如何お過ごしでしょうか?(※けんおじ注:ミーシャン2006-11-01の脱稿です。)

  葡萄に舌をいきいきとさせ今日はじまる (石田破郷)
  葡萄の種吐き出して事を決しけり  (高浜虚子)
  歯にあてて雪の香ふかき林檎かな  (渡辺水巴)
  梨食うて口さむざむと日本海  (森 澄雄)

果物もおいしい季節ですね。

  いちじくの衰えはげし恋も棄て  (赤尾兜子)
  実ざくろや妻とは別の昔あり  (池内友次郎)
  唇(くち)を吸うごと白桃の蜜すする  (上村占魚)

という具合に、果物を詠んだ俳句は色っぽくにもなりますな。

前々回のなかで仏教の五戒の話が出ましたが、第三戒のことがちょっと心に引っかかりまして、ウィキペディアに当たりました。ところシンプルに、

 不邪淫戒・・・自分の妻(夫)以外と交わってはいけない

となっておりました。これは旧約聖書にあるモーゼの十戒のうち第六戒であるところの「なんじ姦淫するなかれ」と同じであります。
前々回の五戒の説明については“ひろさちや”さんの記述をそのまんま引用したわけですが、どうもこの不邪淫戒についてだけヤケに説明が長かったのでおかしいなと思っておりました。今回あらためて考察すれば、十戒の「姦淫するなかれ」とは若干ニュアンスが違うようです。
くどいようですがもう一度引用しますと、

 不邪淫戒・・・OOOOにおいて淫らであってはならない。妻以外の女性と、夫以外の男性とよこしまなOOをしてはならない (前々回参照)

ん〜・・・。たてしまなOOならOKなの?などと突っ込みを入れたくなる説明ではありまね。
(とはいえ、画餅のような気もしないでもなくはないような・・・。あ、いや、守るとか守れないという意味ではなく年齢から来るリビドーの話であります。いや、ポテンツだっけ)

 ところで再度グーグルで五戒を検索したところ、なんと上祐氏の教団アーレフのページ『在家の五戒』に行き当たったのでありました。
このページでは第三戒は「邪(よこしま)な愛欲の行為を行わない」となっておりました。またしても“よこしま”であります。原文がそうだけど宗教関係者の好きそうな言葉なのね。でも「よこしまな愛欲の行為」ってなによ? いまいち意味がわかりません。

結局「淫らでよこしまなのがいけない」ということでありましょうか。であるなら「清くただしいのはよい」ということに落ち着くわけですね。ということは、鶺鴒の契り*みたいなのが理想なのかしら。美しくもあっという間の。
であれば『カーマ・スートラ』なんてのはよこしまを通りこして悪魔のテキストに違いなく、またそれから派生した技巧に関する古今のあらゆる指南書や、ましてや扇情的な春本などは言語道断、断固焚書にすべきでありましょう。

 *イザナギ・イザナミは鶺鴒に男女交合の道を学んだという伝承ですが、
山階鳥類研究所のデータに寄れば、つがいで営巣する鳥の約8割が実のパパと違うそうです。自然界は厳しいのね。それでも人類だけが殖えつづけているのは一定の発情期を持たないせいでしょうか。あるいは貧困が原因でしょうか。

いやはや、今回の主題は第三戒のことではなかったのですが、いきなり脱線してしまいました。
 モーゼの十戒に話を戻せば、他に「なんじ人を殺すなかれ」「なんじ盗むなかれ」「なんじ偽証するなかれ」という戒めは仏教の五戒とほぼ同じような内容でありますが、「なんじ酒を飲むなかれ」は十戒に入っておりません。この点わたしはおおいに安心しました。西洋人って肉も酒もOKなのね。“最後の晩餐”でも聖杯でワイン飲んでたし。あれはマグダラのマリアの子宮の話だったっけ。
がしかし、わたしはこの美しい国(最近少しお安くなりましたが)の日本人であります。また一応仏教徒でもありますし、体感的に西洋人の十戒より五戒のほうに親しみを感じるほうであります。数が半分だし。
でありますから第五戒の不飲酒戒(ふおんじゅかい)を毎日破っていたこのバチ当りなわたしは、あるいは地獄行きを宣告されるのではないか?という不安に慄いていたのでした。

ああ、だがしかし!仏教はこのような破戒に対しても寛容であったのです。
「捨戒(しゃかい)」というのがあったのであります。すなわち、様ざまな事情で戒を守れないときは、一旦戒を捨ててよいという教え。一旦、戒を捨てて、またそこから新しく戒を保つことが重要であり、戒を守ることにこだわってはならないとされている。
じつに素晴らしい教えではありませんか、仏教というのは。

でありますから、わたしは様ざまな事情から毎夕一旦第五戒を捨てていたのでありました。
・・・こら、やっぱり地獄行きかしら。      (つづく)

では東海道であります。
  【亀山】〜雪晴〜
亀山1
 
 朝焼けの空の下、大名行列が静々と坂を登っていきます。画面右上手に石川日向守六万石の亀山城が見えております。森々とした風景の中、雪を被った真ん中の松の木が効いておりますね。

亀山2
      

  *よろづ代をへる亀山よりも
   ぬしの志らミがたのもしい*

「此宿にお山といへる美女ありしが
 領主是を見そめなひお寝間の夜伽に召されツツ
 交合(とぼし)にのぞミなふ
 お山ハいどもはづかしくて亀のごとくにちぢみしかバ
 其宿の名を亀山と号(なづけ)しとぞ」

  書き入れ/志りとりかァ
       不々志やうかァ
       すりこぎかすりばちか
       市ハまけたいちハまけたが
       きいてあきれらァ

      /わたしァよくつてよくつて
       志やうがないよ
       さァ不(ほ)んとうに志ておくれ
       エエもうどう志たらよからうノウ

断固焚書が聞いてあきれらァ。
まあ、これも文化でございまして・・・。
しっかし毎度ながら淫らで、どう志たらよからうノウ。

ではまた次回。関にて。
                      亭主敬白

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| けんおじ | よんでみ亭 | 12:44 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |









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