ミーシャンのよんでみ亭 東海道五十三次めぐり(59)
亀山から 関へ 1里半
       〜六道めぐり その5〜


霜月ももう半ばとなりましたが、みなさんお元気ですか?
(※けんおじ注:ミーシャン2006-11-16の脱稿です。)

    貧乏に追いつかれけり今朝の秋

    去年より又さびしいぞ秋の暮

    月天心貧しき町を通りけり

いや〜、秋もこう深まってくるとつい物悲しくなってまいりますね。
以前にも御紹介したかと思います上の句はいずれも蕪村の句でありますが、蕪村が近代改めて着目されたのは萩原朔太郎の歌論集『郷愁の詩人 与謝蕪村』(昭和11年)の発刊が契機でありました。

    ぬすつと犬めが、
    くさつた波止場の月に吠えてゐる。
    たましひが耳をすますと、  
    陰気くさい声をして、
    黄いろい娘たちが合唱してゐる、
    合唱してゐる。
    波止場のくらい石垣で。

    いつも、
なぜおれはこれなんだ、
犬よ、
青白いふしあわせな犬よ。    
(萩原朔太郎『月に吠える』より〜かなしい月夜〜)

うう、懐かしいけど、暗い。
暗いけど、何故おれはこれなんだ・・・と月に吠えるその気持ちに、未だにすごく共感するのはわたしがまだ成熟していないからでしょうか。52歳といういい年のオッチャンになっても。
ちなみに『世界の中心で、愛をさけぶ』の主人公の名は、この萩原の朔ちゃんから採ったそうな。この本も映画も見てないけど。

さて、そうこう言っているうちに中陰は満ちたのでありました。
不善者たる私のために七日毎の追善供養を家族が手を抜かずにしてくれているのを祈りつつ、四十九日を迎えて藁をもすがりたい気持ちの私は七番目の法廷に立っていたのです。

最終的に第七の裁判官の泰山(たいせん)王の裁きで私の行く末が決まるものと思っておりましたが、王様の言うことにゃ、「あれなる六つの鳥居。お前の来世はそのどれかの鳥居の向こうに続いておる。であるによって、好きに選べ。」

「好きに選べ、ってもなァ」
王様のなんだか無責任な声に背中を押されながら、「やっぱここでも自己責任なの?」と生前の娑婆の薄情さを思い出し、「あの時なぜ小泉を首相にしたのか。あのあたりから世の中ひどくおかしくなった。日本人ってバカじゃなかろうか。俺もその一人だったけど。」などとすべては政治のせいにしたかったのですが、今の政治体制よりずっと前から冥途は存在しているわけで「結局は身から出た錆なのね。」と嘆いているうちに、眼前に六つの鳥居が聳えて参りました。

ありゃ〜ァ・・・。
天道・人道・修羅道・畜生道・餓鬼道そして地獄道。
それぞれの鳥居がそれぞれに繋がっているとな。
で、この中からひとつを選ぶわけね。
西洋では一番ちいさな門を選べば天国に行けるはずなんだけど、こっちはみんな同じよ。
どれにしようかな・・・。地獄行きは勘弁してね。とはいえ7回も審理しているはずだからどれを選んでも行き先は決まっているんだろうね・・・。
などとしばらく迷っておりましたが、永遠にここに佇んでいるわけにもいかず、意を決してぶるぶる震えながら2番目の鳥居をくぐったのでありました。
                      (つづく)

では東海道であります。
  【関】〜本陣早立〜
関1

宿名が関でも関所ではなく、大名が投宿した本陣の様子を描いたものであります。
中央右に画面からはみ出した青竹には大名の名を書いた関札が挟まれ、高張提灯や幔幕には定紋が染めてありますが、この紋は広重の父の実家の田中姓を図案化したものだそうです。大胆で面白いですね。

関2
    
  * 人目の関守ないものならバ
       恋じでくらうをするものか *

  「業平の朝臣一人の女をとぼさんと
   うバたまのやミくもに夜這いしなひしが
   明けの鴉におどろきあハて地蔵にへのこを突きつけなふ
   全くこころがせきの地蔵と今の世までもその名たかし」

  書き入れ/そつちのこざうが祢(ね)ついたら
       またのこざうが目をさました
       なんというつがう志゛やァあるめへか

      /それじやそつちへいかうか子(ね)へ
       アレサいじらないで
       マァおまちよゥ

夫婦仲よきことは美しきこと。
と、武者小路先生も仰っていらっしゃいます。
11月22日は“いい夫婦”の日だそうな。
敬老の日にしろ、こんな記念日を設けて再確認せにゃならんほどとは世も末じゃなかろうか、とか思いつつ花束でも買おうかなと思う今日この頃であります。返って薮蛇か。

では皆さまの上首尾をお祈りしつつ、本日はこれまで。
                         亭主敬白 

兼定興産のホームページ
http://urban-green.jp/
も覗いて下さい。 「屋上緑化土、屋上緑化」が満載です。

かねさだ商事のホームページもアップしてます。
http://www.fukunet.or.jp/member/kanesada/
も覗いて下さい。
| けんおじ | よんでみ亭 | 16:50 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |









http://blog.urban-green.jp/trackback/868754